仮開通した「さくらの名所散策路」を通って学校へ向かう生徒たち=上多賀

 ■「景色きれい」「楽に通学」

 熱海市がJR伊豆多賀駅―県立熱海高間で整備を進めてきた「さくらの名所散策路」が1日、同校の卒業式に合わせて仮開通した。電車通学の生徒約200人が新しい通学路となる散策路を歩いて登下校し「景色がきれい」「通学がだいぶ楽になる」と口々に話した。

 午前7時半ごろ同駅着の電車を降り、最初に散策路を歩いた小板橋俊君(1年)は「やっとできたという感じ。通れてうれしい」と笑顔。大石亮太朗君(2年)も「今までは一度坂を下ってからの上りがきつかった。これから学校に通うのが楽しくなる」と声を弾ませた。

 最初で最後の通学となる3年の野田知沙都さんは「最後に通れてうれしい。後輩たちには景色を眺めながら楽しく通学してほしい」、山本裕雅君も「景色がいいし、最後に通ることができて感動した」と語った。

 散策路は全長760メートル。市が県の補助を受けて2002年度に着工した。用地取得が難航し10~13年度に工事が中断したが14年度に再開し、3年間かけて整備を進めた。事業費は6億8750万円。

 従来の通学路は距離が1400メートルほどある上、海抜54メートルほどの同駅からは一度海岸沿いに下り、国道135号を経て海抜約90メートルの同校まで坂道を上らなければならなかった。“直通”の散策路の開通により、通学の距離、時間が短縮される。

 登校時間に生徒と共に散策路を歩いた同校の杉山禎校長は「子どもたちがうれしそうな表情で歩いていたのが何より。開通まで関わってくれたいろいろな人たちの思いが結実した。皆さんに感謝し、幸せを味わいながら歩いた」と話した。

 市は同校の入試がある3日と6日も散策路を一時開通する。供用開始は16日で、同校側の展望広場付近で午後2時から、開通式典を催す。

 【写説】仮開通した「さくらの名所散策路」を通って学校へ向かう生徒たち=上多賀