現状や課題を語り合う各温泉地の観光協会関係者=起雲閣

 ■DMO学び意見交換

 日本の代表的な温泉地の熱海、箱根、草津の各観光協会関係者らが一堂に会する「草津・箱根・熱海温泉観光協会サミット」が6日、熱海市昭和町の起雲閣で開かれた。約40人が出席し、観光地経営の視点で観光地域づくりを行う組織「DMO」について学んだ上で意見を交換、観光まちづくりや連携の方策を探った。

 講話は日本観光振興協会の高井晴彦・観光地域づくり部長が担当。DMOについて「地域の多様な関係者を巻き込みつつ科学的なアプローチを取り入れた観光地域づくりを担う地域経営法人」と説明し、メーンとなる機能としてマネジメントとマーケティングを挙げた。観光協会とDMOの違い、各地の先進事例も紹介した。

 意見交換では、各観光協会の代表者が現状や課題を語った。草津は人材の育成と確保、箱根は新規の観光資源の発掘などを挙げた。熱海は市内各地区の観光協会の代表者が、人手不足の現状や自主財源確保のための取り組みを説明した。

 また三つの温泉地の連携に関して、JR東日本の高橋敦司・鉄道事業本部営業部担当部長がいずれも「東京から近いこと」を共通項に挙げ、同JRが訪日外国人向けに1万円で販売する3日間乗り放題の「JR東京ワイドパス」を紹介。東京に来た外国人をそれぞれの温泉地に引き込むために活用できることを強調した。

 同サミットは、今後の温泉観光地の在り方や観光を活用したまちづくりを検討することで、共通する問題の解決と各温泉地の活性化につなげようと、早稲田大公共経営大学院の呼び掛けもあり昨年、草津温泉で始まった。今年で2回目。次回は箱根温泉で開催する。中島幹雄・熱海市観光協会連合会長は「JR東京ワイドパスなどを足掛かりに三つの温泉地の周遊につなげていきたい」と話した。

 【写説】現状や課題を語り合う各温泉地の観光協会関係者=起雲閣