近所の知人に花桃を紹介する小松さん(中央)=下多賀の「小松しんちゃん農園」

 熱海市下多賀の農業・小松伸一さん(69)の海を見下ろす「小松しんちゃん農園」で、斜面に植わる花桃約500本が見頃を迎えた。亡き父が育てていた木を40年ほどかけ実生から増やした木々で、散策する人の目を楽しませている。

 広さ約8500平方メートルの農園にはダイダイやレモンなどが育てられている。花桃はかんきつ類の木の間に整然と並ぶ。高さをそろえ大きくても1メートルほどにした。

 50年ほど前に亡くなった父が育てた花桃が自宅に2本あり、実生から苗をこつこつと増やした。ほとんどがピンク色だが、濃いピンク色や赤い花を付ける木もある。

 東京や神奈川に住む孫が将来、友達を連れてきて遊べるようにと、農園内を散策できる通路を設けた。青い海をバックに写真を撮影できる場所もある。

 農園は、16日に開通した「さくらの名所散策路」から熱海高校を経由し、池田満寿夫記念館「満陽工房」に向かう道路沿いにある。小松さんは「新しい道の開通で、JR伊豆多賀駅から続くコースができた。寒桜からソメイヨシノが咲く間、春休みは見るべき花が少なく、花桃を楽しんでもらえたらうれしい。除草剤を使ってないので野草も多く、1年を通して花や果物がある農園にしたい」と話した。

 28日現在で、ほとんどの木で花が咲いているが、枝につぼみも多く4月下旬ごろまで楽しめるという。農園を道路が上下に分ける位置関係にり、道路からの見学は自由、農園内で間近に観賞したい人は小松さん〈携帯090(5399)0763〉へ電話する。

 【写説】近所の知人に花桃を紹介する小松さん(中央)=下多賀の「小松しんちゃん農園」