市制施行を伝える新聞や当時の写真の複写が並ぶ企画展=市立図書館

 ■「誕生」を伝える号外 1937年発行の市勢要覧も 

 熱海市立図書館で4日、市制施行80周年を記念した二つの企画展が始まった。市制施行を伝える80年前の新聞号外や上申書に添付された当時の写真の複写を並べた「熱海市の誕生」展と、80周年記念事業で発刊する「熱海温泉誌」にちなんだ「全国各地 わが町の『温泉誌』」展で、いずれも5月末まで開催する。

 「熱海市の誕生」展に並ぶ号外は、同市の“誕生日”の1937(昭和12)年4月10日に発行された東京朝日新聞で、「泉都熱海けふぞ“市位”を名乗る」「海の秘景多賀を加へて堂々三萬の桃源郷出現」の見出しの下に、当時の熱海を捉えた写真が並ぶ。熱海市誕生の経緯や熱海町、多賀村の沿革、観光施設に関する記事も掲載されている。

 市制施行に関する文書、同年発行の熱海市勢要覧も並べた。新聞記事や上申書に添付された「意見書」などから、熱海、多賀、網代の3町村で合併が検討されながらも、最終的には2町村での合併になったことが分かる。担当の嘱託職員・北川幹夫さんは「市制施行当時の熱海に思いをはせ、当時の写真と今の熱海と比較して発展の歴史を感じてほしい」と話した。

 ■「温泉誌」と必携の書 全国でも有数の資料数

 「全国各地 わが町の『温泉誌』」展は、「熱海温泉誌」発刊を記念した企画で、館内に所蔵する全国各地の「温泉誌」と、研究者必携の「日本鉱泉誌」「日本温泉案内」など20冊余りを並べた。

 創立当初から温泉・歴史資料の収集に努めてきた同図書館は、約450冊の温泉資料を収蔵していて「その数は全国でも有数」と誇る。その中から、各地の温泉誌や温泉案内を展示、紹介した。

 明治、大正時代に発行された有馬、伊香保、道後などの温泉誌が中心で、中には1721(享保6)年の「有馬温泉古由来」もある。合わせて完成したばかりの「熱海温泉誌」を“お披露目”し、発刊をアピールしている。

 企画担当者は「全国各地の温泉地には、自慢の温泉を主題にした温泉史・誌があるのに、熱海にはこれまでなかった。熱海温泉誌の刊行により、胸を張って『日本を代表する温泉資料を所蔵する図書館』として全国各地に発信できる」と話した。

 【写説】市制施行を伝える新聞や当時の写真の複写が並ぶ企画展=市立図書館

 【写説】「熱海温泉誌」や各地の温泉誌を紹介する企画展=市立図書館