熱海市が作成した津波シミュレーション映像

 熱海市は相模トラフ沿いの地震で発生する最大規模の津波の被災状況を模擬実験(シミュレーション)した。地震発生後の避難開始を5分と2分に分け、避難者と浸水区域の関係を動画で示したもので、このほど開いた市津波対策熱海地区協議会で出席者に説明した。

 相模トラフ地震で、県の第4次地震被害想定に基づく熱海市の津波最短到達時間は3分、発生頻度が比較的高いレベル1は津波の高さが最大7~8メートル、頻度は極めて低いが被害の大きいレベル2は14~18メートルと予想される。

 今回はレベル2の地震が冬の午前2時に発生し、中心街では市役所に接する市道熱海駅和田浜線まで津波が到達する想定。宿泊施設が満員で、避難者の移動は健常者は秒速1メートル、避難行動の要支援者は同50センチの速さとした。漂流物でけがをすることも予想され、30センチの津波に巻き込まれた時点で被災と判定した。

 「5分後」では、避難開始前の3分後から津波が到達し、マップ上に丸印で示した避難者が次々と被災した。「2分後」では、想定区域外に出たり、避難ビルに逃げ込める人が増えた。

 市は泉、伊豆山、熱海、多賀、網代、初島の地区ごとにシミュレーションを行っており、今後各地区で開く津波対策協議会で紹介していく。

 市民生活部の鶴見龍太郎危機管理監は「2分で避難を開始するのはかなり難しい。普段から薬、貴重品、衣類などをまとめておき、地震発生とともに行動してほしい。日頃の避難訓練もそうした意識で臨んでほしい」と話した。

 【写説】熱海市が作成した津波シミュレーション映像