昨年10月に発覚した元市職員による生活保護費横領を受けて、熱海市不祥事再発防止委員会(委員長・森本要副市長)は28日、再発防止報告書を公表した。事件の背景として現金取り扱いを含めたケースワーカー任せの現場の慣習、チェック機能の形骸化などを指摘。再発防止に向けてはチェック機能の強化と新たな庁内ルールの策定などを挙げた。

 第三者として弁護士、公認会計士をアドバイザーとして加え、部長級以上の委員9人で計8回の検討を重ねてきた。報告書では本来切り離されるべき現金の取り扱いがケースワーカーにも許されていた事実と、管理監督者の関与不足、規定やマニュアルの未整備・不徹底などを原因として列記した。

 検証を踏まえた再発防止策としては「いつまでに」「誰が」「何をするか」を明確にすると強調。業務フロー(図解)の監視、外郭団体の資金管理の適正化、各部署の金庫に関するルール整備、公金取り扱いの厳格化、職員倫理規定の見直しとコンプライアンスの基本方針策定と研修、常設の行政事務改善委員会による継続的なチェックなどを行うとした。

 問題の事件は市社会福祉課のケースワーカーを務めていた30代の男性職員が2012年度から昨年3月までに約25世帯の生活保護費など約150万円を横領し、懲戒免職となった。元職員は全額弁済したが、市は業務上横領などで告訴を検討しているという。