熱海市は本年度、地域包括ケアシステムを構築する。国や県の平均を上回るスピードで高齢社会が現実のものとなっている地域性を逆手に取り、高齢者自身も担い手となって生きがいのある生活をサポートする「熱海型システム」をつくる。

 厚生労働省が提唱する同システムは、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期までできるよう住まい、医療、介護、予防、生活支援を一体的に提供する仕組み。国は約800万人の団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに自治体に整備するよう求めており、各市町で準備が本格化している。

 3月末現在の高齢化率が45・54%の同市は、温泉リゾートでの余生を求めて転入する高齢者も多く、県平均(16年4月1日現在)の27・6%をはるかに上回り市部で県内トップ、市町別で3位の高齢社会となっている。システム構築にあたっては個別の聞き取り調査で高齢者の意識、生活実態を把握。医療、訪問介護・看護などの関係機関の連携を強化し、高齢者のニーズに沿った生活、療養などをサポートする。現在市内3カ所に開設している地域包括支援センターについてもワンストップ窓口を追加設置し、きめ細かな支援・サービスを提供する。

 熱海独自のシステムとして、余生を楽しむ健康で活動的な高齢者が多い点に着目。高齢者自身が担い手となり、交流と生きがいづくりの場である高齢者サロンを市内各所に立ち上げ、運営していく体制を整えたいとしている。

 市長寿介護課の担当者は「元気な高齢者が活躍するまち、ケアシステムをつくりたい」と話した。