■50世帯で効果調査 

 市民の振り込め詐欺被害防止に向けて熱海市は11月から、不審電話を遮断する専用機器を希望者50世帯に無償貸与する。来年3月までの期間限定で、市はモニターとなる利用者から使い勝手や効果を聴き、来年度以降の対策に役立てる。

 機器は自宅の固定電話に接続して使用する。過去に振り込め詐欺、還付金詐欺、悪質なセールスなどに使用された「迷惑電話番号リスト」が登録されており、該当する番号から電話があると、危険度別に赤、黄、緑の光で危険を知らせる。迷惑電話の番号リストは自動更新される。

 同市は高齢化率が県内市部トップの45%で、警察や市は啓発に努めるが、手口が複雑、巧妙化する詐欺電話被害は絶たない。機器の無償貸与は被害を水際で防ぐ対策の一つとして計画。経費100万円を予算化し、開会中の市議会9月定例会での議決を経て導入する。

 対象は市内在住の65歳以上で、1人暮らし、高齢者だけの世帯を優先してモニター調査への協力が条件となる。10月中にチラシを全戸配布して希望者を募り、11月中旬をめどに機器を配布する。モニター期間終了後は、月額400円の利用料で継続使用できるようにする。

 市危機管理課の担当者は「振り込め詐欺では、電話を取ってパニックになり、正常な判断ができなくなる人もいる」と語り、機器の効果に期待する。

 熱海署管内の振り込め詐欺被害件数・被害額は19日現在6件・462万円で、昨年の6件1260万円と件数がすでに並んだ。県内全体では280件・5億8280万円で、前年同期に比べて額は412万円減ったが、件数は39件増加している。事態を重く見た県警は「しずおか関所作戦」と銘打ち、機器の無償貸与事業の展開を各市町に働き掛けている。