シンポジウムで自身の体験を語る不登校経験者ら=起雲閣

 ■「家族の理解、愛情大事」 「進路」で講演、体験談

 「不登校を考える親の会・熱海」(渥美素子代表)は1日、「不登校と進路」をテーマにした発足1周年記念イベント(熱海新聞後援)を熱海市の起雲閣音楽サロンで開いた。市内外から約40人が集まり、講演や、不登校経験者によるシンポジウムに耳を傾けた。

 講演はフリースクールを運営するNPO法人東京シューレ理事長の奥地圭子さんが担当した。国の調査などを踏まえ不登校経験者の進路状況を説明し「進路は本人の生き方。本人の気持ちやペースが尊重されるべきだし、家族の理解と愛情が大事。不登校でも進路はつくれる。不登校を劣等感にしないことが大事」と指摘した。

 続くシンポジウムでは、映像ジャーナリストの渥美さんと、かつて東京シューレに在籍した男性2人が不登校時の心情や進路選択の体験を語った。渥美さんは「不登校の経験が不利になったということはない。学校に適応できない人は社会性がないのではと心配されるが、一緒に何かをつくり上げていく中で社会性ができていくのではないか」と考えを述べた。

 現在は旅行会社勤務の中沢淳さんは、自身の直感を大事にして進路を決めてきた体験を振り返った。通信制高校の体育教員などを経て東京シューレのスタッフになった涌坂甚平さんは、好きな野球を続けるために大学に進学した経緯を語った。

 同会は昨年発足し、不登校の子どもを持つ保護者のための交流・相談会を定期開催している。問い合わせは渥美さん〈携帯090(4815)3826〉へ。

 【写説】シンポジウムで自身の体験を語る不登校経験者ら=起雲閣