壮大で神秘的な光線が海上と夜空を美しく染めたレーザー&スーパーライトショー

 音楽と伝統芸能、美術の総合イベント「熱海芸術祭」(実行委員会主催)が7日、熱海市内で開幕した。初日は熱海湾で初のレーザー&スーパーライトショー、熱海サンビーチなどで薪能や音楽ライブを繰り広げ、市民や観光客を魅了した。22日まで。

 渚親水公園沖の離岸堤をポイントに開かれたレーザー&スーパーライトショーでは、ソプラノの新南田ゆりさん、アルトサックスの田中拓也さんが奏でる音楽に合わせて赤、青、緑、黄、紫など多彩な色の光線が縦横に交差し、海上と温泉街の夜空を美しく染めた。同公園周辺や海岸に詰めかけた見物客は、壮大で神秘的な光のショーに目を見張った。

 ショーに先立ち、レインボーデッキでは世界的ジャズピアニスト山下洋輔さんとサックス、ベース、ドラムスのスペシャルカルテットがオリジナル曲「アタミ」など、華麗でダイナミックな演奏を披露し、聴衆を楽しませた。

 同芸術祭は昨年までの「あたみ湯ったりアートフェスティバル」の内容を一部見直し、市制施行80周年を記念して企画した文化・芸術の総合イベント。期間中は9日に熱海海上花火大会、13~15日をメーンに起雲閣など市内各所で芸術家の作品展「アタミ・アート・エキスポ」、20~22日には熱海梅園アート・クラフトフェスティバルが開かれる。

 ■幽玄の世界 3600人堪能 海辺で薪能と舞踊、常磐津、囃子

 熱海サンビーチでは7日夕、「舞踊・常磐津・囃子(はやし)と月の道 薪能−熱海の森羅万象に捧ぐ」が開かれ、有料鑑賞席の500人を含む市民や観光客、能楽ファンおよそ3600人ががかがり火に照らし出された幽玄の世界を堪能した。

 熱海芸術祭の一環で、実行委員会とMOA美術館が主催、熱海新聞などが後援した。海辺の薪能は昨年に続いて2回目で、能楽師辰巳満次郎さんがそれぞれシテ、舞を演じる能「羽衣」、今回の薪能のために作られた能舞「月の道」などを上演した。

 舞台は熱海芸妓(げいぎ)による舞踊で幕開け。初演となる「月の道」では、雲の切れ間から差す月明かりに導かれて辰巳さんが船に乗って海岸に降り立ち、「静」と「動」を織り交ぜた舞で熱海の自然の美しさをたたえた。鑑賞客はかがり火が照らす舞台で繰り広げられる古典芸能に酔いしれた。

 【写説】壮大で神秘的な光線が海上と夜空を美しく染めたレーザー&スーパーライトショー

 【写説】かがり火が照らし出す幽玄の世界が鑑賞客を魅了した薪能=熱海サンビーチ