雨漏りで一部の天井板にはシミが浮き出た歌舞練場=中央町

 ■市・県の補助受け 来年、大規模修繕へ

 熱海芸妓(げいぎ)置屋連合組合(西川千鶴子組合長)は来年、中央町にある熱海芸妓見番歌舞練場の修繕工事を行う。雨漏りする傷んだ屋根を修理し、天井裏の電気配線設備を更新。熱海の花柳界を象徴する文化施設の維持・保存に努める。

 完成から60年以上経過し、鋼板ぶきの屋根の各所が腐食。一部では天井に雨水の染みが生じ、押し入れなどでは染み出た水が落ちることがある。天井裏を走る電気配線も施工時のままで、漏電事故の危険が心配されることから大がかりな防水と修繕工事を決めた。

 工事は傷んだ鋼板にあて板を張り、屋根全体の塗装を塗り替える。天井裏の電気配線も漏電防止の最新設備に更新する。このほか、館内のトイレを和式から洋式に切り替える。事業費は約1200万円を見込み、市と県から観光施設整備事業費として計600万円の助成を受ける。工事は稽古や公演に支障が出ないよう進める方針という。

 西川組合長は「先輩から受け継いだ大切な施設で、熱海が誇る宝物でもある。しっかり守っていきたい」と話した。

 1954年に落成した歌舞練場は木造地下1階・地上2階建て延べ床面積695平方メートル。置き屋組合の稽古場としては当時「東海一」とうたわれた規模と設備を誇る。現在も市内に約50ある置き屋の芸妓120人が日々稽古に励み、市民や観光客には「華の舞」や「熱海をどり」の公演で親しまれている。

 【写説】雨漏りで一部の天井板にはシミが浮き出た歌舞練場=熱海市中央町