■丁寧な仕事「戦力」

 熱海市の支援を受けて旅館・ホテルで施設外就労に取り組むNPO法人熱海ふれあい作業所(荻沢洋子理事長、利用者21人)がこのほど、市内のホテル1社と本年度末までの雇用契約を結んだ。利用者の確かな仕事ぶりを認めたホテル側の要請で手にした大きな収穫で、利用者の工賃アップと将来の自立を目指す同作業所は「自信になる」と喜んでいる。

 就労に意欲的で適性のある障害者の就労と、基幹産業である旅館・ホテルの慢性的な人手不足の解消・改善の両立を狙い、市が本年度、市ホテル旅館協同組合連合会の協力で行っている。市内に三つある障害者就労支援施設から工賃アップに意欲的な同作業所、同連合会からは加盟2社が名乗りを上げ、9月にまず実習の形で行った。

 取り組んだ仕事は客室の布団敷きとベッドメーキング、敷地内やフロント回り、トイレの清掃など。同作業所では希望者を募り、引率職員1人を含む4人でチームを組んでホテル従業員の指導で作業に励んだ。

 延べ24日にわたった実習では利用者の真面目で丁寧な仕事ぶりにホテル側も感心した。2社は「戦力になる」として実習後の雇用契約を打診。同作業所で職員の体制、仕事の内容、量などを検討し1社と契約を結んだ。

 荻沢理事長は「利用者の取り組みが認められてうれしい。施設外就労は外部の人との接点もあって一般就労に近く、これを励みに事業の一つに育てたい」と語る。同作業所と雇用契約を結んだKKRホテル熱海(春日町)の担当者は「従業員の手が届かない外周りの清掃をしてもらっているが、仕事が丁寧で助かる」と語り、協力関係を恒久的なものにしていく意向を示した。