蒔絵が施されたハープを演奏する田中さん=桃山町のMOA美術館能楽堂

 ■奏者田中さん、優雅に披露

 熱海市桃山町のMOA美術館能楽堂で3日、人間国宝の漆芸家室瀬和美さんが蒔絵(まきえ)を施したハープ「西遊」のコンサートが開かれた。オーケストラや室内楽で活躍するハーピストの田中恭子さんが6曲を演奏し、入館者を魅了した。

 昨日まで館内に展示されていた作品で、同能楽堂では初めてハープが演奏された。コンサートは午前、午後の2回開かれた。

 午前の部は冒頭、室瀬さんのビデオが会場に流され「(作品を)見てもらうことは重要だが、使うという機能を持つことが、私の物づくりのコンセプト」というメッセージが紹介された。

 東京芸大の後輩の田中さんは「初めて能楽堂を見てこの曲が浮かんだ」と語り、ドビュッシーのピアノ曲「月の光」を演奏、同じ作曲家の「アラベスク第1番」を優雅に聞かせた。

 ハーピストのサルツェードが作曲した「夜の歌」では、両手を使って弦をかき鳴らしたり、本体をたたいてリズムをとったりするハープ独特の奏法を披露し、入館者を引き付けた。

 【写説】蒔絵が施されたハープを演奏する田中さん=熱海市桃山町のMOA美術館能楽堂