軽妙な話術で来場者を引き付ける一龍斎貞鏡さん=市いきいきプラザ

 ■「金色夜叉」講談会 一龍斎貞鏡さん 情感豊かに別れの場面

 熱海市は人気女流講談師・一龍斎貞鏡さんを市いきいきプラザに招いて23日、講談会「金色夜叉」を開いた。市内外から約150人が集まり、伝統の話芸を通じて尾崎紅葉の不朽の名作の魅力に触れた。

 紅葉生誕150周年記念事業の一環。貞鏡さんが市内で「金色夜叉」の演目を披露するのは、昨年1月の尾崎紅葉祭・記念演芸会以来で、「評判講談全集」に収められた「金色夜叉」に独自のアレンジを加えて披露した。

 物語の主人公貫一、お宮の人物像をユーモアたっぷりに紹介。熱海海岸での貫一、お宮の別れの場面では、貫一のせりふを情感たっぷりに語り来場者を引き付けた。

 手にした張り扇の使い方など講談の基礎知識の紹介も交えた軽妙な語りに、来場者は時折笑い声を上げながら聞き入った。「講談を生で聞くのは初めて。迫力があって面白かった」と満足そうに話す女性もいた。

 記念事業は9月にスタートし、シンポジウムやフォトラリーなどを催してきた。1月17日には“ハイライト”となる記念式典を、紅葉祭に合わせて東海岸町の「貫一・お宮の像」前広場で開く。熱海芸妓(げいぎ)による寸劇、同市出身の女優二宮さよ子さんらによる語りもある。

 問い合わせは市文化交流室〈電0557(86)6289〉へ。

 【写説】軽妙な話術で来場者を引き付ける一龍斎貞鏡さん=熱海市いきいきプラザ