愛着のある大島紬の着物を仕立て直したワンピースを手にする宮下さん(左)=田原本町のギャラリー藍花

 伝統の大島紬(つむぎ)を今に生かそうと、着物を解いてワンピースを作り続けている熱海市伊豆山の女性が25日から、初めての作品展「九十婆の枝折(みちしるべ) 大島紬と暮らす」を平和通りのギャラリー藍花(田原本町)で開いている。大正から戦前にかけて作られ、文化的にも価値の高い大島紬をリフォームした作品が来場者の目を引き付けている。

 出展したのは今年90歳を迎える宮下英子さんで、300着以上のリフォーム作品の中から、厳選した約40点を並べた。「大島紬の魅力を伝えたい。日本の文化を見詰め直し、大切にしてもらえたらうれしい」とほほ笑む。

 「戦後、海外に出掛けて初めて日本の良さに気付いた」という宮下さんは、大島紬をはじめとする着物を愛用し、年を重ねても手軽に着続けられるようにと次第にリフォームも手掛けるようになった。4年前に夫を亡くして以降、いっそう打ち込み「好きなことだからいくつになっても疲れない。好きなものがあるから、生きるのが楽しい」と話す。

 初の作品展は地元の公衆浴場で出会い、意気投合した高橋はるみさん(58)=湯河原町=の提案で実現した。大島紬好きの高橋さんは「宮下さんの90歳のお祝いに何かしたいと思い、作品展を考えた」と語り、「古き良き時代の大島紬を見てほしい」とアピールする。

 30日まで。時間は午前10時~午後5時半(最終日は午後3時)。

 【写説】愛着のある大島紬の着物を仕立て直したワンピースを手にする宮下さん(左)=田原本町のギャラリー藍花