熱海市が修景整備を計画している大湯間欠泉=上宿町

 ■絵図参考に松植栽

 熱海市が上宿町にある市指定史跡「大湯間欠泉」の修景整備を計画している。江戸時代の絵図に基づく松の植栽や、間欠泉の背後に建つビルの窓を隠す和風フェンスの設置などを行い、観光名所としての価値を高める。

 世界3大間欠泉の一つに数えられた大湯は、古来から規則正しく大量の湯煙を上げる自噴泉だったが、1923年の関東大震災を境に噴出が不規則となり、その後自噴しなくなった。62年の復活工事を経て現在は人工的に4分ごとに噴出するよう制御されている。一方、徳川家康が熱海に湯治で訪れたのを縁に定期的に江戸城に湯を献上した史実にあやかり、毎年2月10日と10月10日に献湯祭が行われている。

 来年度事業で計画している修景整備では、江戸時代後期のガイドブック「熱海温泉図彙(ずい)」に掲載された十五歳京水の「熱海温泉 湯源(ゆのもと)沸湧之図(わきだしのず)」を参考に松の木を植栽するほか、間欠泉の背後に迫った大型ホテルの窓や外壁を和風フェンスで隠す。わが国最初の市外通話の発祥の地であることを紹介する案内看板や公衆電話の配置も見直す予定という。

 市文化材保護審議会の了承も得ており、来年度当初予算案に関係経費を計上し、隣接するホテルの承諾を得て事業着手する。

 市公園緑地課の担当者は「大湯間欠泉を訪れる観光客が増えており、観光名所にふさわしい修景にしたい」と話した。

 【写説】熱海市が修景整備を計画している大湯間欠泉=上宿町