色とりどりの紙テープを手に島の人たちと別れの言葉を交わす田中君=初島港

 ■住民、下級生が紙テープ 

  熱海市の初島港で5日、高校進学のために島を離れる市立初島中の卒業生を見送る「島出(しまで)」のセレモニーが行われた。卒業生は田中洸太郎君(15)で、港に集まった多数の住民から「元気でね」「頑張って!」といった温かな声援を受け、ふるさとの島から船出した。

 市外の高校に進む田中君は、祖父母宅から通学する。高校の入学式を間近に控え、島出を迎えた。

 高校の制服に身を包んだ田中君が定期船のデッキに立つと、港に集まった住民との間に色とりどりの紙テープが渡された。田中君は「風邪ひかないでね」「休みの日には帰ってきて」といった下級生らの声に笑顔を見せ、「ありがとう」と大きな声で伝えた。

 船が岸壁から離れると、次第に小さくなっていく島影を見詰めながら手を振り続けた。「島の皆と当分会えないのは悲しいけれど、新しい生活へのドキドキ感があるし、これから頑張っていかなければと思った。紙テープは重く、見送ってくれる皆の思いが伝わってきた」と感慨深げに語り「高校では勉強とギターを頑張りたい。初島では人との関わりを深められたので、新しい環境でも関わりを深めていきたい」と新生活への意欲を話した。

 【写説】色とりどりの紙テープを手に島の人たちと別れの言葉を交わす田中君=初島港