防災講座で土砂災害の特徴や前兆などについて学ぶ上多賀地区の自主防関係者や消防団員=上多賀会館

 ■避難、講座に150人

 2018年度土砂災害・全国防災訓練が3日、伊豆地区7市町を含む県内14市町で行われた。熱海市では上多賀地区で自主防災会、市、県、市消防団、熱海警察署、福祉施設から総勢約150人が参加して避難訓練や防災講座を行い、土砂災害の備えを再確認した。

 訓練は発達した梅雨前線の停滞に伴い県内各地は豪雨となり、気象庁が土砂災害警戒情報を発表、同市は災害対策本部を設置し、土砂災害発生の恐れがある地区に避難勧告を発令する―との想定で行われた。勧告、緊急速報メールを受けて住民は上多賀会館に避難を開始。消防や警察は車両からの広報で注意と避難を呼び掛けた。

 同公民館では県熱海土木事務所の担当者を講師に迎えて防災講座を開いた。担当者は土砂災害の種類として土石流、地滑り、崖崩れがあり、県内の発生事例を交えてそれぞれの特徴や前兆を解説。わが身を守る対策については「自分の住んでいる地域、避難路、避難場所をよく知った上で気象情報を確認し、早めの避難が大切」などと話した。

 背後に山や崖が間近に迫った同地区住民は講師の説明に熱心に耳を傾けた。

 ■安全な方向に避難 介護施設「海光園」、利用者90人、警戒区域外へ

 熱海市上多賀の介護老人福祉施設「海光園」(長谷川みほ施設長)では特別養護老人ホーム、ショートステイの利用者約90人が施設内を安全な方向に垂直、水平避難する訓練を行った。

 同施設は県の土砂災害警戒区域の見直しで敷地の一部が指定区域となり、定期的な防災訓練に土砂災害避難訓練を追加し、利用者の安全確保に努めている。今回は1階の利用者を2階に、2階以上の上層階では指定区域に近い側から反対方向に移動した。

 職員は「避難しますよ」などと利用者に優しく声を掛けながら車椅子を押し、つえの人の体を支えて避難し、館内の安全なスペースに集めた。生活相談員で防災担当の出野光秀さんは「比較的スムーズに避難できた。今後も訓練を重ねていく」と話した。

 【写説】防災講座で土砂災害の特徴や前兆などについて学ぶ上多賀地区の自主防関係者や消防団員=熱海市上多賀会館

 【写説】車椅子の入所者を連携して施設内の安全な方向に避難させる職員=熱海市上多賀の海光園