「よー、よー」の掛け声勇ましく、両宮丸を力任せに引く若衆=網代

 ■若衆、勇ましく練る 御神船「両宮丸」

 漁師町風情を色濃く残す熱海市網代の阿治古神社例大祭が19、20の両日、行われた。担い手確保のためにいったんは週末開催にかじを切った祭典だが、今年は本来の例大祭日に戻して再出発。最大の呼びもので、人手不足から見送っていた御神船「両宮丸」の国道135号巡行も3年ぶりに再開し、漁師町は一気に活気づいた。

 ■網代小6年4人が浦安の舞

 400年続くとされる伝統行事。20日の本祭り神事では護持会、祭典実行委員会、町内会の関係者が大漁と海上の安全を祈願し、いずれも市立網代小6年の菊間夕夏さん、中村友花子さん、飯島彩乃さん、朏(みかづき)百葉さんの4人が厳かに浦安の舞を、同神社鹿島踊り保存会の男衆約30人が市指定無形民俗文化財の鹿島踊りを雄々しく奉納した。

 鳥居前を出発した両宮丸は全長約12メートル、重量2トン。小田原北条攻めに協力した褒美で豊臣秀吉から着用を許されたとされる「流しひょうたん」の幕染めの着物をまとった若衆が「よー、よー」の掛け声勇ましく各町内を引き回した。135号沿線の片町は両宮丸発祥の町内で、住民は3年ぶりの巡行を喜び、気前よくおひねりを投げ入れた。

 過疎、少子高齢化に伴う担い手不足で、昨年はサラリーマンが参加しやすい週末開催としたが期待した効果を得られず、議論の末に本来の例大祭日に戻しての開催に落ち着いた。昨年に引き続き中央大の学生と県立熱海高の生徒有志を助っ人に迎え、両宮丸の国道巡行も復活して再出発にふさわしい祭典となった。

 実行委の杉野広太郎委員長は「無事にこの日を迎えることができて良かった。今後も住民一丸となっ伝統を守り、地域を盛り上げていきたい」と話した。

 【写説】「よー、よー」の掛け声勇ましく、両宮丸を力任せに引く若衆=網代

 【写説】優雅に浦安の舞を披露する網代小6年の女子児童4人=網代の阿治古神社