台風接近で市内の3海水浴場は遊泳禁止に。その影響で屋内施設のマリンスパあたみには朝から家族連れが長い行列をつくった=和田浜南町

 ■市内交通に乱れ 

 強い台風12号は28日午後4時現在、三宅島の南東約60キロの海上にあって時速45キロで西北西に進んでいる。気象庁によると、台風は次第に西寄りに進路をかえて同日深夜から29日未明にかけて東海地方から紀伊半島に上陸する見込み。伊豆地区には大雨、暴風、波浪、高潮の各警報を出し、警戒を呼び掛けている。

 中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル。中心から北東側130キロ、南西側90キロは風速25メートル以上の暴風域になっている。東側から本州に接近する異例の進路で、影響は余談を許さない。気象庁は29日正午までの24時間雨量が東海地方で400ミリに達する恐れがあるとしている。

 熱海市内では28日夕方から風雨が強まり、海上は終日大しけとなった。市は午後4時半過ぎ「避難準備・高齢者等避難開始」を発表。小中学校と南熱海マリンホール、上多賀会館を避難所として開放し、市民に厳重な警戒と避難を呼び掛けた。

 交通関係では熱海と初島、大島・神津島を結ぶ旅客船が全便欠航し、初島では宿泊施設利用者の一部が島内に足止めとなった。JR伊東線と伊豆急線は午後6時以降の運転を見合わせ、東海バスも一部路線を運休した。

 市内の3海水浴場は朝から遊泳禁止となり、行き場を失った家族連れなどで屋内温水プール「マリンスパあたみ」(和田浜南町)は朝から混雑した。関係者によると、午前9時の開館30分前から100人を超す人が行列をつくった。家族4人で行列に並んだ横浜市の会社員半藤誠さん(40)は「海水浴のつもりで熱海に来たが、台風では仕方ない」とあきらめ顔で語った。

 【写説】台風接近で市内の3海水浴場は遊泳禁止に。その影響で屋内施設のマリンスパあたみには朝から家族連れが長い行列をつくった=熱海市和田浜南町