復旧が進み仮設ドアで営業する食堂=初島

 ■防波堤は応急復旧 

 台風12号による高波・高潮で被害を受けた熱海市の初島では、被災から1週間が経過し、復旧が進んでいる。一部が損壊した第1漁港防波堤は応急復旧工事が完了、床上浸水した食堂街の8軒も修繕が進み徐々に営業を再開している。

 「仮設ドアでがんばって営業中」。波板製の引き戸に張り紙をし、2日に営業再開した「うえの」の萩原利美さん(57)は「大工さんが頑張ってくれて、やっとここまできた」と話す。ただ波をかぶった水槽(いけす)を点検修理に出しているため、朝に釣った魚が売り切れたら補充できず、営業を終える。「また台風が近づいている。どうなるか」と不安を口にした。

 被災後最初の週末となった4日も、定期船で冷蔵庫などの設備が運び込まれた。設置作業を見守った女性(69)は「お盆までには何とか再開したい」と思い話した。

 島では台風一過の29日朝から、消防団員が浸水した各店に放水し汚れを除去するなど、住民が協力して復旧作業に当たってきた。初島漁協総務課長の新藤茂貴さん(50)は「お客さんが多い時期だけに、できるだけ対応したいと皆頑張っている。防波堤の復旧が早く、車が通れるようになったのはありがたい」と語った。

 食堂街に連なる初島ダイビングセンターも建物が浸水し、水道設備や同センター前のビーチエントリー用スロープが壊れた。第2漁港側ではダイビングが可能なため、水道設備の修理が終わり次第、営業を再開したい考え。関係者は「早ければ来週には水道が直る見通しだが、スロープは復旧のめどが立たない」と話した。

 【写説】復旧が進み仮設ドアで営業する食堂=熱海市初島