能楽師の指導で能楽器の演奏に挑戦する参加者=MOA美術館

 ■体験、講座、鑑賞会に500人超 

 熱海市桃山町のMOA美術館は24日、一流の能楽師を迎えて「能楽教室」を能楽堂などで開いた。能楽器の体験会に66人、講座と鑑賞会に約450人が県内外から参加し、日本の伝統文化の魅力に触れた。

 楽器体験会では、専門の能楽師による実演を間近で見聞きし、手ほどきを受けながら笛、小鼓、大鼓、太鼓の演奏に挑戦した。初めて触れる楽器に緊張した表情を見せる子どももいた。

 横浜市から参加した横畑栄太君(小学3年)は「いろいろな楽器をたたけて楽しかった。笛は難しかったけれど最後に音が出てよかった」と笑顔。富士市の深沢和子さん(67)は「お能が好きで、小鼓や笛は習っているけれど大鼓は初めて。ダイナミックで、大鼓もいいなと思った」と話した。

 講座で小鼓方大倉流宗家・大倉源次郎さんから能の解説を聞いた後、狂言「蟹山伏(かにやまぶし)」と能「殺生石(せっしょうせき)」を鑑賞した。狂言の演目解説とシテ(主役)は2020年東京五輪・パラリンピックの開閉会式の総合統括に就いた野村萬斎さんが務め、注目を集めた。ユーモアを交えた分かりやすい解説と軽妙な演技に、終演後「萬斎さんの話術と舞台に引き込まれた」と満足そうに話す女性もいた。

 昨年まで「夏休み能楽サークル」として開き、楽器体験は小中学生を主な対象にしていた。名称を変え、楽器体験も幅広く参加できるようにした。

 【写説】能楽師の指導で能楽器の演奏に挑戦する参加者=MOA美術館