顕彰碑の除幕をする発起人や相羽巡査の遺族、地元の子どもら=伊豆山

 ■95年目に建立、防災へ決意 孫ら出席し除幕式 

 関東大震災の際、熱海市の伊豆山地区で被災者救護中に殉職した警察官の業績を後世に伝える顕彰碑が伊豆山神社参道階段に建立され、同震災から95年の節目を前に27日、除幕式が行われた。同地区や熱海署の関係者、殉職者の孫ら約60人が集まり、完成を祝うとともに地域防災推進への決意を新たにした。

 殉職者は三島署熱海分署の相羽清重巡査(享年37、森町出身)。激震に見舞われた後、住民の避難誘導、救護活動に当たっていたが、再度の強震で倒壊した石鳥居の破片で頭を打ち亡くなった。

 2016年度に当時の熱海署長が県警察史に記述を見つけたのを機に、地元市議や町内会長らが相羽巡査の存在を知った。今年2月には有志で「関東大震災 相羽巡査顕彰之碑の会」を発足させ、建立の準備を進めてきた。熱海署の全面協力も得た。碑は高さ1メートル、幅50センチの黒御影石製で、参道階段に今も残る石鳥居の土台近くに据えた。碑文は奥田交治署長が作成し「伊豆山の安寧・発展を祈る」の一文を添えた。同史に載る遺影を基に奥田署長の姉で日本画家の奥田紫光さんが描いた肖像画を石に彫り、碑の上部にはめた。

 式で同会の大舘節生会長が「建立を契機に相羽巡査の業績を後世に伝えるべく、語り継いでいきたい」とあいさつ。奥田署長、地元小中学生、相羽巡査の孫らと共に除幕した。

 相羽巡査の三男の長女・鈴木文恵さん(66)と次女・木村加恵さん(65)が磐田市から駆け付け「碑を見た人が祖父のことを知り、災害への備えや、災害が起きた時にどうしたらいいかを考えるきっかけにしてもらえたらうれしい」と話した。式後の集いでは、相羽巡査の故郷・森町の太田康雄町長から届いたメッセージも紹介された。

 【写説】顕彰碑の除幕をする発起人や相羽巡査の遺族、地元の子どもら=熱海市伊豆山