■斉藤栄さん(55)「若者、戻ってくる町に」

 任期満了に伴う熱海市長選が2日告示され、現職の斉藤栄氏(55)が無投票で4選を果たした。4選は同市歴代市長で最多。斉藤氏に4期目の抱負を聞いた。

 市民各層に浸透し、続投の容認を得た格好の無投票。「身が引き締まる思い。全力で市政にまい進したい」とまずは決意をこう表現した。

 今回選で掲げたスローガンは「回復から躍進へ」。財政再建、宿泊客のV字回復など3期12年の実績をアピールし、次の4年間を「躍進のとき」と位置付ける。

 「中長期の発展には何が必要か。その視点に立って打ち出したのが将来ビジョンの『市民がうるおう新温泉地モデル』。人口減少社会にあっても経済の持続的発展と豊かな市民の暮らしを実現できる温泉観光地の全国モデルを作る」

 実現に向けた施策では宿泊税の導入を第一に挙げる。

 「税収は全て観光財源とし、経済活性化で得られた税収を子育て支援、教育、高齢者・障害者福祉に回す。まずは旅館・ホテル関係者としっかり意見交換から始めたい。徴収コストを税から支援するなど、業界の負担を軽減する仕組みも考えていく」

 人口減少、若年層の流出なども課題。対策については就学前保育・教育の全入化と完全無償化、新奨学金制度の創設、地元企業の雇用確保、住宅環境の整備などを挙げ、「危機感を持って取り組む。熱海を出ていった若者が再び戻ってきたいと思う町にしたい」と語る。

 趣味はテニスと海外旅行。激務に耐える健康づくりのためにマリンスパあたみで週1回トレーニングに励む。好きな言葉は「真実一路」。「人の暮らしを豊かにしたくて土木技師、公務員となり、そして今は市長。一本の道をひたすら愚直に進んできた」とほほ笑んだ。清水町。