■貫一・お宮像そば 孫の希望受け計画

 熱海市は本年度、熱海の名を全国に広めた小説「金色夜叉」の作者、尾崎紅葉(1868~1903年)の記念碑を東海岸町の「貫一・お宮の像」のそばに建立する。年明けまでに完成させ、1月17日に開く「尾崎紅葉祭」でのお披露目を目指す。

 幅2・25メートル、高さ1・2メートル、奥行き0・6メートルの白御影石製で、表面に紅葉の写真を映した陶板と、碑文を刻んだ黒御影石をはめる。碑文には紅葉と熱海との関わりと功績、熱海で毎年尾崎紅葉祭を開いていることなどを盛り込む。事業費は260万円。

 小説の主人公・貫一とお宮の別れの場面の舞台となった熱海海岸には、小説にちなんだ「お宮の松」や「貫一・お宮の像」はあるが紅葉の顔や功績が分かる碑などはこれまでなかった。

 今年の「尾崎紅葉祭」で、紅葉の孫の尾崎伊策さん(横浜市)が「紅葉がいかなる仕事で熱海に尽くしたか一目でわかるような記念碑がほしい」と話したのをきっかけに、紅葉生誕150周年の節目の年に碑の建立計画が具体化した。陶板の制作費は伊策さんが負担する。

 碑文の内容も伊策さんと相談して作成した。担当職員は「熱海発展の礎を築いた紅葉に感謝して建てる。功績を後世に伝えていきたい」と話した。