新たに立ち上げた保存会の若衆らが勇壮に繰り広げる獅子神楽=下多賀の和田木神社

 ■OB再結集し「伝統しっかり守る」

 熱海市下多賀の和田木神社例大祭が20、21の両日行われ、地元男衆で新たに立ち上げた同神社獅子神楽保存会による獅子神楽の奉納、神輿と山車の巡行などがにぎやかに繰り広げられた。

 市指定無形民俗文化財である獅子神楽は和田木青年会神楽部が継承してきたが、少子高齢化で会員が年々減少。例大祭の奉納もままならない状況に陥り、神楽部を母体にOBを再結集して同保存会を8月に発足させた。例大祭に向けては20~50代の会員23人が和田木公民館に週2回集い、稽古を積んできた。

 本祭りの21日に同神社境内で行われた奉納では、五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全、無病息災などを願う女性的な「下り端」「神拍子」と、荒々しい「剣の舞」「宙下」の計4曲を披露。軽快な太鼓と笛、掛け声、神楽歌に合わせて獅子がゆったり、時に激しく舞い、詰めかけた見物客を魅了した。

 奉納を無事終えて同保存会の鈴木秀明会長は「今後は中高生も会員に加えて、伝統をしっかり守っていきたい」と決意を語った。

 同日はこのあと、神輿の行列が同神社から海岸近くのお神酒所までを練り歩いた。夜は3町内の山車の巡行も行われ、地域は秋祭り一色になった。

 ■藤井さん、木内さん永年勤続者表彰 市教委

 熱海市教育委員会は21日、和田木神社例大祭に合わせて市指定無形民俗文化財「獅子神楽」の永年勤続者表彰を行い、保存会の2人の功労をたたえた。

 表彰を受けたのは勤続30年の会社員藤井修さん(56)と同10年の公務員木内康博さん(36)。新村茂昭教育長が表彰状と記念のメダルを手渡し、伝統芸能継承に感謝した。藤井さんは「微力ではあるが、伝統継承の力になれているとしたのならうれしい」と感激しきり。木内さんは「これからも稽古を積み、伝統を守っていきたい」と力を込めた。

 【写説】新たに立ち上げた保存会の若衆らが勇壮に繰り広げる獅子神楽=熱海市下多賀の和田木神社

 【写説】新村教育長から表彰状を受け取る藤井さん(左)=熱海市下多賀の和田木神社