屋根と天井の間でステンドグラスの清掃に当たる松本さん(右)ら=起雲閣

 ■洋館サンルーム「良い状態保ち後世に」

 熱海市の有形文化財でもある文化・観光サロン「起雲閣」で24日、洋館サンルーム天井のステンドグラスの清掃作業が専門事業者によって行われた。慎重にほこりを除き、磨かれてきれいになったステンドグラスに、千葉むつみ館長らスタッフは喜び「今後も定期的に掃除を依頼して、できるだけ良い状態を保ちながら後世に残していきたい」と話した。

 1932年に根津嘉一郎によって建てられた洋館を彩るステンドグラスは、国会議事堂なども手掛けた宇野沢スティンドグラス製作所によって作られた。そこで製作に従事した松本三郎氏が事業を受け継ぎ、設立した松本ステインドグラス製作所(東京都江東区)の3代目、松本一郎さん(46)が社員の杉崎周太郎さん(41)と共に今回の清掃を担当した。

 ガラス屋根とステンドグラスの天井の間の梁(はり)や鉄骨に足場を渡し、その上から慎重に作業を進めた。掃除機でほこりを吸い取った後、ガラスを一枚ずつ水拭きと、から拭きをして汚れを落とした。2人は「手が込んでいる」「色のセンスもいい」と口々に話した。

 スタッフによると、2000年に市の施設として開館して以降、ステンドグラスの清掃に専門事業者を迎えるのは初めて。汚れや一部のひび割れへの対応策を模索していたところ、8月に歴史を重ねる建物の調査研究で訪れた大学教授に同社を紹介され、作業を依頼したという。費用は管理運営にあたるNPO法人あたみオアシス21が管理費で賄う。

 【写説】屋根と天井の間でステンドグラスの清掃に当たる松本さん(右)ら=熱海市の起雲閣