「尋胡隠居」を舞う寺田娟山さん=起雲閣

 ■「勉強のつもり、びっくり」 

 熱海市詩吟詩舞連盟会員の寺田娟山(えんざん、本名・潤子)さん(55)が今秋、福岡市内で開かれた日本コロムビア剣詩舞コンクール全国決選大会の青年2部(35~65歳)で3位に入った。娟山さんは「勉強のつもりで出場したので、入賞しびっくりした。気負わなかったのが良かったのかもしれない」と控えめに喜びを話した。

 母で同連盟会長の寺田嶺山(れいざん、本名・かな江)さんや富士市の中屋喜子さんに師事し、旅館「湯宿みかんの木」のおかみを務めながら、稽古に励んでいる。これまで吟詠で全国入賞の実績を持つが、詩舞での全国出場は初めて。中屋さんの勧めで挑み、中部地区大会で1位に選ばれ、中部を含む5地区の1位で競う全国大会に駒を進めた。

 娟山さんは課題曲のうち、高啓の漢詩「尋胡隠居(こいんくんをたずぬ)」を舞った。「詩の登場人物になりきって情景を表現できるのが詩舞の魅力。詩舞に取り組むことで、詩の内容を深く読み込むようになった」と語る。

 全国入賞した演目は、さきごろ熱海市内で開かれた市民文化祭「吟詠・剣詩舞の祭典」でも披露した。次は別の県大会で優勝し、全国出場を目指していて「子どもたちにも伝統芸道を教えていけたらうれしい」と意欲を話した。

 【写説】「尋胡隠居」を舞う寺田娟山さん=熱海市の起雲閣