内部の受け入れ槽を整備し3市町のし尿を広域処理する熱海市浄水管理センター=和田浜南町

 ■運搬は大型ローリーで 

 神奈川県湯河原、真鶴両町と広域でし尿を共同処理することで基本合意した熱海市は新年度、市内の清掃工場と下水処理場に3市町のし尿受け入れ施設を整備する。完成は2020年春の予定。関係者によれば、県境をまたいだし尿の広域処理は全国初とみられる。

 計画によると、清掃工場「姫の沢エコ・プラント」の建屋内に3市町のし尿を貯留する大型タンクとごみを取り除く設備などの中継施設を整備。熱海港にある下水処理場「市浄水管理センター」には中継施設で処理したし尿を貯留して下水処理槽に投入する設備を設置する。整備費、稼働後の管理運営費は2町が応分の負担をする。

 一方、し尿の運搬については熱海の市民感情に配慮し、2町のし尿はバキュームカーでなく、タンクローリーに積んでエコ・プラントに搬入。エコ・プラントから浄水管理センターへの運搬も大型ローリーで行う。

 同市では泉にある大黒崎し尿管理センターが老朽化し、早急な代替処理を迫られている。一方、両町は足柄市にある一部事務組合施設に処理を委託しており、3市町で長く広域処理を検討してきた。下水処理場を活用した処理は、国が行政財産の目的外使用の要件を緩和したことで可能となり、全国で検討、実施が進んでいる。

 市協働環境課の担当者は「専用施設を整備するより安価で、管理運営費も低く抑えられる。3市町で細部を詰め、事業の推進を図っていく」と話した。

 【写説】内部の受け入れ槽を整備し3市町のし尿を広域処理する熱海市浄水管理センター=熱海市和田浜南町