熱海の歴史的展開を説く松田さん=西山町の来宮神社

 熱海商工会議所青年部は18日夕、熱海市西山町の来宮神社参集殿に京都府立大准教授の松田法子さんを迎え、研修会を開いた。会員ら40人余りが「熱海の歴史的展開とまち・空間・建築」と題した松田さんの講演を聞き、自分たちが暮らし、働く町の歴史の一端を学んだ。

 松田さんはNHKの人気番組「ブラタモリ」の「熱海編」に案内役として出演、『熱海温泉誌』(同市発行)の編集委員なども務めた。

 研修会では現存する最古の熱海の絵図などの史料を示しながら、近世から近代にかけての熱海の空間構造を説いた。「地形と眺めがいまだに大事な視点」と指摘した上で、江戸時代の熱海について「温泉町というだけでなく、他には存在しない大湯という間欠泉、十国峠など見て楽しいものがある場所だった」と語った。

 大湯間欠泉と、そこから温泉をひく宿「湯戸」により形成された温泉町が明治以降、変化していく様子にも触れ「旅館は眺めを確保するという伝統を守りながら、格式を表現するような建築が昭和初期までの熱海には広がっていく」などと説明。「何がきっかけで人が来るようになったのかを考えるためにも歴史はヒントを与えてくれる」と言及した。

 会員らは身近な歴史の話に聞き入り、「江戸以前の熱海はどのような町だったか」などと積極的に質問をした。研修委員長の鈴木宜志さんは「大湯を中心に町ができあがったことを改めて感じた」と感想を語った。

 【写説】熱海の歴史的展開を説く松田さん=熱海市西山町の来宮神社