「第48回逍遥忌記念祭」で逍遥作詞の熱海市歌を歌う出席者=起雲閣

 ■劇作家・長田さん講演

 熱海市ゆかりの文豪坪内逍遥(1859~1935年)の命日の28日、「第48回逍遥忌記念祭」が昭和町の起雲閣で開かれた。式典と記念講演に市民や早稲田大の関係者ら約100人が集まり、日本の文学、演劇、教育の近代化と熱海の文化振興に貢献した逍遥の遺徳をしのんだ。

 市民ら有志でつくる「坪内逍遥のうた保存会」が逍遥作詞の「世界の公園」「小蓬莱」を披露し、出席者と共に「熱海市歌」を斉唱した。

 斉藤栄市長は逍遥の業績や熱海との関わりを振り返り「私たち市民は、先生が愛したこの常春・熱海を人々の心を癒やす町、文化の薫り高い町として、これからも先生の遺志を大切にしていく」と遺影に語り掛けた。早稲田大卒業生らでつくる「熱海稲門会」の西島幹人会長、同大坪内博士記念演劇博物館の岡室美奈子館長も追慕の言葉を述べた。

 記念講演は劇作家の長田育恵さんが「坪内逍遥の演劇的冒険」と題し、2015年に書き下ろした演劇人逍遥の一代記「当世極楽気質(かたぎ)」の上演映像を交え、逍遥の素顔を語った。

 逍遥は1912(明治45)年、熱海に住まいを移し、20(大正9)年から水口町の住居「双柿舎(そうししゃ)」で過ごした。市立図書館の前身となる図書館創設にも貢献した。記念祭は市と熱海稲門会、同博物館が主催した。

 【写説】「第48回逍遥忌記念祭」で逍遥作詞の熱海市歌を歌う出席者=熱海市の起雲閣