食事を楽しむインドからの団体ツアー客=熱海第一ビルのザ・タージ

 ■宗教応じた夕食提供 「熱海の良さ伝えたい」

 熱海市のJR熱海駅前、熱海第一ビル1階のインド料理店「ザ・タージ」で22日夜、インドからの団体ツアー客の食事の受け入れが始まった。約40人が宗教の規制に基づいた料理に舌鼓を打ち、市内の宿泊先に向かった。同店を営むハルーン・ラフィークさんは「団体客の熱海誘致は念願だった。これからどんどん受け入れて、インドの人たちに熱海や伊豆の観光を楽しんでもらいたい」と話した。

 各地でインド料理店を展開するハルーンさんは、別荘のある熱海でも2017年7月に開店。当初から海や温泉、美術館のある熱海に、インドからの団体客を誘致したい―と考え、在日インド大使館や旅行代理店などに働き掛けてきた。

 宗教に応じた料理を自店で提供し、市内の旅館・ホテルに宿泊してもらうスタイルを提案する。同ビルのフロアの営業時間がネックになったが、ツアー客の夕食に対応できるように管理会社と時間延長の交渉を重ねた。フロアの営業時間終了後は、自前で警備員を配置することで実施にこぎつけた。

 受け入れ第1弾となった団体はジャイナ教徒で、一切の肉食や“土の下”の食べ物が禁止されている。インド人シェフが腕を振るい、数種類のカレーと卵を使わないナンなどを用意した。東京から河口湖、箱根を経て熱海入りした客は「温泉に入ってみたい」「熱海の景色が楽しみ」と口々に話し、食事を楽しんだ。

 同店によると4月以降も週2、3日の受け入れ予定があるという。ハルーンさんは「観光協会やホテル旅館協同組合、商工会議所など熱海の人にも協力してもらい、ようやく誘致が実現した。インドの人たちに熱海の良さを伝えていきたい」と力を込めた。

 【写説】食事を楽しむインドからの団体ツアー客=熱海市の熱海第一ビルのザ・タージ