ドライフラワーを詰めた瓶のオブジェが並ぶ熱海ふれあい作業所の出店ブース=銀座町

 熱海市網代の障害者就労支援施設「NPO法人熱海ふれあい作業所」(荻沢洋子理事長)で、利用者が選別作業に当たる空き瓶をオブジェとして生かし、販売するプロジェクトが始まった。利用者が多種多様なドライフラワーを詰めて「商品」にする取り組みで、24日には熱海銀座通り商店街で開かれた「海辺のあたみマルシェ」に初出店し、注目を集めた。

 熱海で収集された瓶に価値を付け、熱海の街に還(かえ)すことはできないか―と考えた職員が、公開型会議「ATAMI2030会議」で知り合ったデザイナーらに相談し、具体化した。市内にも拠点をもつデザイナー近藤尚さん(31)がオブジェづくりをプロデュースし、市内のフラワーアーティスト玉田涼子さん(59)がドライフラワーのセレクトや制作のアドバイスに当たる。

 利用者はオブジェに使えそうな形の瓶を選び、洗浄した上でドライフラワーを詰める。瓶の大きさに合わせ、草花のバランスや色合いにも工夫して制作に励んでいる。

 マルシェの出店ブースには、大小さまざまなドライフラワー入りの瓶を並べた。来場者は近藤さんらからプロジェクトの説明を受けながら、瓶を手に取り品定めを楽しんだ。販売活動に当たった利用者の男性(20)は「自分たちの作ったものが売れるのはうれしい」と笑顔を見せた。

 今後もイベントに出店し販売するほか、市内の宿泊施設などにも販路を広げたい考え。近藤さんは「“モノの流れを変える”をコンセプトにした活動。プロジェクトが進展し、利用者の工賃アップにつなげたい」と期待を話した。

 ■手芸、飲食など51ブース並ぶ 銀座通りにぎわう

 熱海市の熱海銀座通りを歩行者天国にして24日、「海辺のあたみマルシェ」(実行委員会主催)が開かれた。県内外の手工芸作家や農家、飲食店などによる51のブースが並んだほか、演奏やパフォーマンスが繰り広げられ来場者でにぎわった。

 34回目で、初出店の中には七尾団地町内会の女性有志グループ「nanami club」もあり、紙製テープで作ったバッグなどの手芸作品を展示・販売した。メンバーの一人は「手の込んだ作品が売れると思った」と感想を話した。

 実行委員長の安藤真知子さんは「新たなクラフト集団の参加もあり、出店者が広がった。今後もいろいろな人が関わるマルシェにしていきたい」と話した。

 【写説】ドライフラワーを詰めた瓶のオブジェが並ぶ熱海ふれあい作業所の出店ブース=熱海市銀座町