長谷川路可のフレスコ画などが並ぶ企画展=熱海市昭和町の起雲閣        

 ■モザイクやフレスコ画 日本の先駆者路可知って 

 熱海市昭和町の起雲閣で企画展「壁画と保存―長谷川路可と現代作家」が開かれている。老舗・古屋旅館(東海岸町)の旧大浴場壁面のフレスコ画などを手掛けた画家長谷川路可(1897~1967年)のフレスコ画と壁画の下絵に加え、東京芸術大大学院の院生有志の作品を展示、紹介している。

 泉のクレアーレ熱海ゆがわら工房勤務で、3年前に起雲閣で壁画展を開いた鈴村敦夫さん(38)=神奈川県藤沢市=が企画した。鈴村さんは同大学院で文化財の保存修復を専攻し、古屋旅館の壁画を含め路可作品を研究していることから、今回は「路可のフレスコを絡めた展示にしたいと考えた」という。

 路可作品は、旧徳川義親邸食堂から剥がして保存された「水差し」など2点を含むフレスコ画3点と、壁画の下絵として描かれた水彩画3点が並んだ。路可の遺族から借りた作品で、浜松の寺院のために描かれた水彩画もある。壁画技法や文化財保存修復を学ぶ院生8人のフレスコ、オブジェなども併せて展示。鈴村さん自身はモザイク「波紋」「椿」を出品した。

 鈴村さんは「路可は日本画家だが、日本におけるモザイクやフレスコ画のパイオニア。旧国立競技場のモザイク壁画は新国立競技場に移され、来年の東京五輪・パラリンピックでも注目されると思う。今回の企画展を通じて、多くの人に路可を知ってもらえたらうれしい」と話した。

 同展は5月28日まで。期間中2回、展示替えを行う。入館料のみで鑑賞できる。問い合わせは起雲閣〈電0557(86)3101〉へ。

 【写説】長谷川路可のフレスコ画などが並ぶ企画展=熱海市昭和町の起雲閣