冨嶽三十六景と関連する北斎漫画などが並ぶ展覧会=熱海市のMOA美術館

 ■北斎漫画と冨嶽三十六景 

 熱海市桃山町のMOA美術館で19日、展覧会「北斎漫画と冨嶽(ふがく)三十六景」が始まった。欧州でジャポニスム(日本趣味)が流行するきっかけとなったといわれる「北斎漫画」の全15冊と、「冨嶽三十六景」全46図を一挙に公開し、葛飾北斎(1760~1849年)の描写力と多彩な表現力を紹介している。

 「冨嶽三十六景」の作品の中には、「北斎漫画」の人物ポーズや構図を生かしたと思われる箇所があることから、その関連性の考察も視野に今回展を企画した。「北斎漫画」は個人の所蔵品。

 人物表現、構造物、自然現象の風・波などに分けて、「冨嶽三十六景」の各図と「北斎漫画」を対比させるように展示した。動物を題材にした肉筆画もあり、熱心に見比べる来館者の姿も見られた。東京都の会社員仲沢ちえさん(34)は「いろいろな描き方がされていて見入ってしまった。色の鮮やかさや線の美しさが魅力的だった」と話した。

 同美術館は「似通った部分を探しながら、それぞれの面白さを見てほしい」とアピールする。

 新千円札の裏面に採用される「神奈川沖浪裏」や、「赤富士」と呼ばれる「凱風快晴」も並ぶ。

 同展は5月21日まで。木曜日は休館(ただし5月2日は開館)。問い合わせは同美術館〈電0557(84)2511〉へ。

 【写説】冨嶽三十六景と関連する北斎漫画などが並ぶ展覧会=熱海市のMOA美術館