写真集「両宮丸が行く」を披露する黒滝さん(中央)と出版に協力した阿治古神社護持会の森野会長(右)、祭典実行委員長の杉野さん=市役所

 ■「両宮丸がゆく」 阿治古神社護持会が協力

 熱海市網代の阿治古神社例大祭をライフワークとして撮影する相模原市の写真家黒滝昌代さんがこのほど、写真集「両宮丸がゆく 伊豆・網代 海の男の夏祭り」を自費出版した。御神船「両宮丸」の引き回しで活気づく漁師町網代の人々の表情を切り取った黒滝さんこん身の一冊。出版に協力した地元関係者も「伝統を伝える資料になる」と喜んでいる。

 黒滝さんは企業の広報担当、タウン誌編集長を経て独立し、フリーカメラマンとして「人」をテーマにした写真を撮り続けている。同網代との縁は、2000年に旅行で立ち寄った網代漁港での古老の漁師・木部政治さん(2007年死去)との出会いがきっかけ。木部さんの計らいで漁師町の日常を撮影するようになり、08年から同祭の写真を撮り続けている。

 「舟形の神輿を引き回すさまに衝撃を受けた」と語る黒滝さん。撮りためた写真は1万枚を超え、「この祭りを多くの人に知ってもらいたい」と自身初となる写真集の出版を決意。足繁く通ううちに親しくなった地元祭典関係者の協力も得て初版700部の刊行にこぎ着けた。

 A4判96ページの写真集には両宮丸を勇ましく引く男衆と、祭りで活気づく町の人々の表情を写した100枚以上を掲載。町の熱気を伝える一冊に仕上がった。同神社護持会の森野千明会長、祭典実行委員会の杉野広太郎委員長を伴い、25日に市役所で披露会見を行った黒滝さんは「町をつくる人々の表情を通して網代の町の姿を浮かび上がらせたかった」と話した。

 価格は税別2200円。網代公民館、菓子舗間瀬の市内3店舗で販売している。

 【写説】写真集「両宮丸が行く」を披露する黒滝さん(中央)と出版に協力した阿治古神社護持会の森野会長(右)、祭典実行委員長の杉野さん=熱海市役所