国内外の映画関係者を集めて開かれた昨年の第1回熱海国際映画祭オープニングセレモニー=桃山町の救世会館(昨年6月28日撮影)

 ■「61万円損失」決算に誤り スカパーへの未払い金など

 熱海市で昨年開かれた第1回熱海国際映画祭(実行委員会主催)で、61万円の損失が生じたとする収支決算書に誤りがあり、実際の負債が少なくとも900万円を超えることが9日、熱海新聞の取材で明らかになった。実行委の中核的企業であるフォーカス、市の担当者は「決算後に認識した負債」と事実を認めたが、本年度の第2回映画祭後の決算で詳細を報告すると説明。現時点で修正報告などを行う予定はないとしている。

 昨年9月に公表された決算書によると、第1回映画祭の収入は市と国の負担金・補助金2千万円、映画配給収入450万円、チケット収入536万円など計3458万円、支出はイベント経費2502万円、外注費427万円、旅費134万円、雑給76万円など計3520万円で差し引き61万6342円の赤字だった。実行委員長を務めた斉藤栄市長は昨年9月に開いた会見で事業・決算の概要を説明し、次年度の継続開催を表明。併せて市議会にも資料を提出した。

 だが、決算後も未払いの債務が相当額あることが本紙の取材で判明。最大額は実行委の構成企業であるスカパーに対する未払い金約750万円で、同社が企画した関係イベントの運営費や映画関係者出演料が主だという。この他にも立て替え金の未払いなど約200万円の債務があることが分かった。

 市の担当者は「昨年8月に収支を締めた後に発覚し、今年2月に最終確定した債務」と主張。確定段階で公表しなかった理由は「税理士と相談し、今年8月末期の決算で報告することにした」と説明した。負債が膨らんだ原因は「スカパーが仕切ったイベントが期待通りの入場料収入を得られなかったため」と指摘。認知が遅れたことについては「金銭のプラスマイナスはフォーカスの責任とする事前の取り決めがあった。ガバナンス(統治)にも問題があった」と弁明した。

 スカパーなどに対する債務の支払いは今年と来年の映画祭の予算から支出するという。

 斉藤市長は「本来であればフォーカスが負うべき債務と考えている。今年の映画祭では同じ問題を繰り返さないようにしたい」と語った。

 第2回映画祭は6月28日~7月1日に開催される。

 【写説】国内外の映画関係者を集めて開かれた昨年の第1回熱海国際映画祭オープニングセレモニー=桃山町の救世会館(昨年6月28日撮影)