■交通機関の計画運休対策 市がマニュアル化へ

 熱海市は本年度、帰宅困難者対策計画を策定する。公共交通機関が近年打ち出した「計画運休」などに備え、駅に滞留する帰宅困難者の誘導、受け入れ手順をマニュアル化し、観光客らの安心・安全確保につなげる。

 同市では2011年の東日本大震災に伴う鉄道の運休で多くの帰宅困難者がJR熱海駅に滞留して混乱し、市は避難所である市立桃山小を開放するなどして対応に追われた経験がある。さらに鉄道会社などが近年、悪天候で運行への影響が予想される場合、事前に告知した上で運休する計画運休を打ち出したことで、新幹線、東海道線、伊豆急線と接続する伊東線のターミナルで利用客の多い熱海駅を抱える同市は、地域防災計画にはない新たな対策に迫られている。

 熱海駅を想定した計画はJR、バス会社、観光協会、旅館組合など関係機関の意見を聞きながら、帰宅困難者受け入れ施設の確保と移動の誘導などについて、地域防災計画と整合性を図りつつ実務的マニュアルとする方針。事業費は500万円。

 市観光経済課の担当者は「多くの観光客が訪れる本市は高いブランド力を誇り、観光客に安心を提供することも重要な責務。計画運休などに速やかに対応できる計画を作りたい」と話した。

 伊豆地区では三島市が昨年度、三島駅周辺の帰宅困難者支援と市民文化会館帰宅困難者受け入れなど、関連した各マニュアルを策定している。