県内を描いた広重の風景版画が並ぶ展覧会=熱海市のMOA美術館

 ■宿駅の風景版画89点展示

 熱海市桃山町のMOA美術館で、展覧会「広重が描いた静岡 東海道五十三次を中心に」が開かれている。歌川広重(1797~1858年)が手掛け、人気を集めた東海道シリーズの中から、県内の宿駅を取り上げた風景版画89点を展示、紹介している。

 大型観光宣伝・静岡デスティネーションキャンペーン(DC)に合わせた企画展の第2弾で、東海道の53の宿駅のうち、三島から白須賀まで22を占める本県に注目。江戸時代の“静岡の旅”を臨場感あふれる画面構成で情緒豊かに表した作品を並べた。

 「三島」のコーナーには三嶋大社の鳥居の前を朝霧に包まれて進むかごと馬上の旅人を描いた保永堂版「三島 朝霧」や、鳥居前を行き交う旅人を捉えた名所図絵の「見島 三嶋大明神一の鳥居」などが並んだ。

 江戸時代後期に成立の「宿村大概張」に記載される、1843(天保14)年の記録を基に、各宿駅の人口や旅籠(はたご)の数、名物などの情報も併せて紹介している。

 川崎市から訪れた70代の女性は「お隣の県だから親近感があった。素晴らしかった」と満足そうに話した。

 同美術館は「風景の中に溶け込んでいる人々の生き生きとした姿を見てほしい」とアピールする。 6月25日まで。木曜日休館。問い合わせは、同美術館〈電0557(84)2511〉へ。

 【写説】県内を描いた広重の風景版画が並ぶ展覧会=熱海市のMOA美術館