少し前のこと、人を訪ねるのに果物でも持っていこうと、記憶を頼りに車で青果店を探した。ところが、シャッターが閉まっていたり、店がなくなったりして、なかなか見つからなかった。結局スーパーに寄って手に入れたが、ずいぶん多くの青果店が閉まっていたことに気づいた

 ▼昔、商業に関する統計を見て、米国に比べると、日本の人口当たりの商店数が非常に多いのに驚いた。マイカーが普及すれば、日本の商店も減るのでは、と危惧していたら現実になった

 ▼商業統計によると、全国の商店数は1982年に約172万店あったが、2007年には113万店と約3分の1がなくなった。この間に販売額は40%以上増えた。売り場面積は50%以上も増えて大型化が進んでいるのが分かる

 ▼マイカーで移動することが多い地方では、スーパーなどが大規模な無料駐車場を用意し、利用者は1カ所で用を済ますことができる。コンビニやドラッグストアの進出も進んだ

 ▼小売業の形態が変わっていくのは仕方がないことかもしれないが、スーパーが近くにあるかが、高齢になってからの生活を大きく左右する。都会から伊豆に移住したある女性は「車がないと何もできない」と嘆いていた。