明治時代に造られた手堀りのトンネル=南伊豆町青市

 石を掘り抜いた明治時代のトンネルが、南伊豆町青市の山中に残っていると聞き行ってみた。上組と中組を結ぶ下り尾峠へ、小学生の通学路として造られたという。

 長さ13メートル、幅155センチ、高さ220センチ。角形で壁は堆積岩の層が観察できる。場所は青市公会堂のすぐ上だ。郷土史誌「南史」48号によると上組の同公会堂の場所に小学校があり1910年ごろ、中組の児童の通学が少しでも楽になるようにと3人の石工が掘り抜いたという。

 近隣の人に聞くと、当時の青市は鉱山により大変栄えていたという。トンネル内はきれいで周りの道も残っているので、今も通る人があるのだろう。子を思う親の心が形になった歴史遺構だ。(航)

 【写説】明治時代に造られた手堀りのトンネル=南伊豆町青市