甚大な被害をもたらした東日本大震災から、間もなく丸6年。特に津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられ、津波対策の抜本的な見直しを余儀なくされた

 ▼ハード面では津波避難タワーや水門、命山と呼ばれる人工高台の建設、避難経路や避難標識の整備などが各地で進んでいる。しかし防潮堤は景観が損なわれることから、特に海浜を観光資源とする伊豆地区では、建設に二の足を踏む地域が多い

 ▼ソフト面では避難訓練を重ね、避難場所や避難経路を確認するとともに、避難時間の短縮に努めている。南海トラフ地震では、地震発生から早くて数分内での津波襲来が予想されており、お年寄りや障害者など災害弱者への支援が大きな課題となっている

 ▼震災後、本県では3月11日を含む10日間を「津波対策旬間」と定め、沿岸21市町は津波に対する正しい知識の普及や避難訓練を行っている。今年の統一実施日は12日。訓練でできないことは、本番でもできない。津波避難の習熟を図るとともに課題を今後の取り組みに生かしたい

 ▼その第一歩は、家具の固定と家の耐震化。自身がけがをし、倒壊家屋の下敷きになったら、津波から避難することも、人を助けることもできないのだから…。