「すごい」という言葉しかない。本県出身のプロサッカー選手、三浦知良さん(愛称カズ、横浜FC)のことである。先日、50歳でJリーグ公式戦の出場を果たし、自身の持つ最年長出場記録を塗り替えたと報じられた。現役へのこだわりはまだ衰えず、記録はさらに伸びるだろう

 ▼カズ選手のすごさは武道やスポーツで重んじられる「心技体」の中でも、精神力(心)と体力(体)が50歳という年齢でもしっかりと維持できていることだ。節制や筋力トレーニングなど、たゆまぬ努力の積み重ねの結果と察する。同時に「サッカーが好き」という熱い思いが、根底に流れているに違いない

 ▼スポーツの世界は30代後半にさしかかると、引退の二文字がちらつくようになっていたのが現実だ。カズ選手の活躍は、頑張り次第で年齢は関係なく、現役続行も可能になるという一つの手本を示した

 ▼日々プレッシャーと戦っている中高年への大きなエールにもなった。強い気持ちとそれを成し遂げる体力さえあれば、誰もが挑戦できるという勇気を与えてくれた

 ▼年度替わりの今、心機一転で好きだが遠ざかっていることに取り組んでみてはどうだろうか。行動することで別の世界が見えるかもしれない。