年度末の3月は慌ただしい。学校は卒業・終業と一年間の区切りを迎える月であり、自治体や企業、事業所は4月1日付の人事異動が内示され、仕事の引き継ぎ、新居探しなどで忙しくなるからだろう

 ▼卒業式があるため、3月はどうしても「別れ」や「悲しみ」といったイメージが強くなる。何年も一緒に学び、遊んだ仲間、ずっと机を並べて共に仕事をしてきた同僚と離れる。確かにつらいことだが、誰もが一度は経験する儀式のようなものだ

 ▼年度という見方では、一年間を締めくくる月に当たり、次年度を迎える準備期間でもある。良かったこと、悪かったことを総括し、成果や課題を確認する。この作業を行うことで、今後すべきことが自然と見えてくるはずだ。流れのままにずるずると新年度へと突入するより、はるかに良いスタートが切れる

 ▼伊豆はこれから春の主役・ソメイヨシノが花数を増やし、淡いピンク色の花が半島全体を彩る。最も美しい季節の到来であり、多くの来遊客が足を運んでくれることを期待している

 ▼観光地である以上、住人の成長こそが“もてなし力”の向上につながり、訪れる人を感動させる。伊豆は停滞することなく、常に前へ前へと進んでいきたい。