夜爪を切ると親の死に目に会えない−。子どもの頃、こんなことを親や祖父母から言われた人は多いだろう。もちろん迷信だが、理由はある

 ▼現代のような爪切りやはさみがなく電気もなかった時代、刀など刃物で爪を切っていた。夜、暗い時に爪を切ると指をけがする−と警告する言葉だ(諸説あり)

 ▼今、われわれの生活は電気なしには成り立たない。本紙26日付の連載「ただいま雑記」で中山千夏さんは、停電時の心情を「書きもの、ゲーム、掃除、洗濯、入浴できない(中略)そうだ、固定電話もかけられない、などと考える。すると、手足を縛られでもした気持になる」と記している

 ▼資源エネルギー庁「電力調査統計」によると、発電量の割合(2016年5月)は(1)天然ガス(LNG)39%(2)石炭27%(3)自然エネルギー21%が上位を占め、石油等7%が続く。自然エネルギーの内訳は(1)水力12%(2)太陽光7%(3)風力、バイオ各1%だ。現状は二酸化炭素を産み出す発電にまだまだ依存している

 ▼現在、伊東市では大規模太陽光発電所計画に反対運動が起き、南伊豆町では地熱発電計画の是非が町長選の争点の一つだ。電力の地産地消を含め、伊豆全体で電力の在り方を考えるいい機会としたい。