重大なトラブルに見舞われながらも7年間約60億キロの旅を終え、世界で始めて小惑星イトカワからサンプルを持ち帰った探査機「はやぶさ」の感動から7年が過ぎた。先日、ニュースで久しぶりに名前を聞いた

 ▼後継機「はやぶさ2」の話題で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が「飛行は順調」と発表した。2014年12月に打ち上げられ、15年12月の地球スイングバイ(重力ターン)を経て飛行を続けており、18年6、7月ごろ小惑星「りゅうぐう」に到着する見通し

 ▼「はやぶさ」と同様、サンプルを採取し20年末ごろ地球に帰還する予定というが、発表するJAXA准教授らの表情が、わが子の活躍を話す父親のようで印象的だった。探査機開発・飛行に深い愛情で取り組んでいる様子がうかがえた

 ▼JAXA研究者は伊豆地区でも講演活動などをしている。5月13日には函南町の月光天文台で春山純一助教が「月の縦[たて]孔[あな]」について解説し、宇宙への興味をかき立てた。講演を聴いた子どもの中から、宇宙の謎解明に取り組む科学者が生まれたら素晴らしい

 ▼以前、政府の事業仕分けで「なぜ2番じゃ駄目なんですか」と言った政治家がいたが、科学技術は1番を目指さなければ意味がない。