生まれ育った家は海まで歩いて5分ほどの距離にあった。部活動で忙しくなる中学生まで、夏休みに欠かせない遊び場だった。9月になり久しぶりに学校に行くと、同級生の多くが真っ黒に日焼けしていた

 ▼近年は海水浴離れがいわれている。「肌を焼きたくない」「砂や海水で体が汚れる」などが理由のようだ。県内の海水浴客数は2001年に383万人を数えたが、03年に300万人を割り込んだ。15年までの4年間は200万人前後で推移している

 ▼海水浴は天候、気温にも影響されるが、現状は300万人の大台に遠い。「海水浴に行かない」若い人を振り向かせる良い方法はないだろうか

 ▼最近では南伊豆町、熱海市、伊東市などが海上遊具を設置し好評を得ている。従来の海水浴場になかった新たな楽しみがあることが広まればと願う

 ▼海にはプールでは味わえない魅力がある。松崎海水浴場で20年ほど前、海面上にジャンプする魚を見たときには感動すら覚えた。海に来てもらうためには、水質の良いことが必須だ。伊豆地区の海水浴場は今年、最高の水質を示す「AA」が、昨年の31カ所から34カ所に増加した。今夏、よりきれいになった伊豆の海を多くの人に楽しんでほしい。