「街歩き」が熱海旅行の目的の上位に入った。若い人ほど顕著で、宿泊だけではなく街の魅力に触れる滞在消費時間がアップした

 ▼熱海市の観光ブランド・プロモーション事業の会見で、旅行者の傾向が示された。この数年、街中でスマホやマップを手に散策する若者を目にする機会が多くなり、素直にうなずけた。同事業は2013年度から、JTB中部に委託して展開している。「意外と熱海」をキャッチフレーズに熱海の魅力を掘り起こし、発信してきた

 ▼新たにビジョンとして掲げたのが「意外と熱海からやっぱり熱海へ」。日本一の温泉観光地を目指して「やっぱり熱海」と思われるような町づくりに、関係する全ての人の協力を得ながら取り組む決意を示す言葉なのだという

 ▼「どんなに秀でた販売システムやきれいな施設があっても、それを生かすのは人」と会見で松本博JTB中部社長は説いたが、街の魅力をつくり、高めるのも人。旅先で出会った住民との何気ない会話や、受けた親切は心に残る

 ▼メディアへの露出が続き、注目を集める今だけに旅行者の期待も大きいだろう。マップを手に何かを探している街歩き中の旅行者を見たら声を掛ける―そんな小さな心配りも大切にしたい。