下田に黒船が来航した1854年から14年後の68年に、江戸時代が幕を閉じ、明治時代が始まる。来年は明治維新150年にあたる

 ▼下田開国博物館は開館記念日の11月3日から1年間、明治維新150年企画展「維新の始まりは黒船来航・下田開港から」を開催する。そのタイトル通り、明治維新の政治的・経済的・社会的変革の過程は下田開港から始まったといえる

 ▼ペリーが来航し、日米和親条約を締結。翌年にはプチャーチンが来航し、日露和親条約を締結する。その2年後、ハリスが下田に着任し、日米修好通商条約を結び、幕府は開国に踏み切る。国内では尊皇攘夷運動が激化し、薩英戦争や四国連合艦隊の下関攻撃を機に、薩・長両藩は攘夷は困難と悟り、倒幕へと舵を切る

 ▼その原動力となった高杉晋作や山県有朋など数々の志士に、吉田松陰が大きな影響を与えた。下田で黒船密航を企てた松陰がそのまま米国に渡っていたら、この事件がなかったら松陰の松下村塾はなく、歴史は変わっていたかもしれない

 ▼2004年の下田開港150周年の際には、数年前からさまざまな企画が準備されたが、今回はその時ほどの盛り上がりはない。開国博物館に続く企画を期待したい。