寒さが増すにつれ旬を迎える魚介類は数多[あまた]あるが、代表格の一つはカニだろう。日本海(富山県以西)のズワイガニ漁は、きょう解禁される。カニ好きにはたまらない季節がやってきた

 ▼ズワイガニは雄が美味とされ、福井県で水揚げされたのが「越前ガニ」、京都府、兵庫県、鳥取県、島根県の山陰地方で水揚げされたのが「松葉ガニ」と呼ばれる。産地の証しであるタグが付けられ、高値で取引される高級ブランドで、全国から食通が押し寄せる

 ▼友人の知り合いに、毎年、カニを食べるため福井に旅行する人がいる。ズワイガニなら、多くは冷凍だが、伊豆の鮮魚店やスーパーでも買える。友人が「大して差がないのでは」と聞いたら「全然違う、別物」と返ってきたという。そんな話を聞くと、高価だが食べに行ってみたくなる

 ▼伊豆にもブランド魚介類はある。県の「ふじのくに食セレクション」認定品には「戸田の本えび」「松崎の川のり」「仁科のヤリイカ」「伊豆の大祝魚[おおいわな]」「伊豆天城紅姫あまご」「稲取キンメ」「須崎日戻り金目鯛」が並ぶ

 ▼キンメはすでに立派な観光資源だが、ヤリイカなどは“売り出し中”だ。越前・松葉ガニのように、旅行の目的になるようなブランドに育ってほしい。